煮るのではなく、蒸す。たったそれだけの発想の転換から生まれた「蒸し大豆」は、発売直後まったく売れなかった。会社を動かしたのは、お客様から届いた手紙の山だった——。
1951年、神戸の小さな昆布店として創業したマルヤナギ小倉屋。蒸し大豆、有機大豆、国産もち麦「キラリモチ」と挑戦を重ね、農林水産大臣賞受賞、日本食品標準成分表への掲載、学校給食への採用、そして海外へ。北海道の大豆農家、兵庫県加東市の人々とともに歩んだ道のりと、稲盛和夫塾長から学んだ経営哲学を、二代目経営を担ってきた現社長が語る。
創業75年、100年企業へ。「今あるものを、もっとおいしく」——伝統食材の力を信じる老舗食品メーカーの挑戦の記録。